Macbook Pro 2016 / 2018キーボード修理録
この記事は プロコンゼミ(SPC同好会) その2 Advent Calendar 2018 の11日目の記事です。 その1はこちら
はじめに
筆者が Macbook Pro 2016 の修理地獄に陥ってしまったのでその記録です。
この記事を書こうと思ったきっかけは以下の自分のツイート。
Macbook Pro 2016を買ってしまった人の末路です。
— khrom (@_e1337) 2018年11月16日
ご査収ください。#MacBookPro pic.twitter.com/te5zpa6gNA
想定以上に反応が来たのと、意外にキーボード問題について知らないユーザも多かったので詳細にレポートしようと思います。
Macbook キーボード問題
軽くですがキーボード問題の馴れ初めについて触れます。 知ってる方はこの項目はスルーして問題ありません。
Macbook 及び Macbook Pro は数年前からキーボードが一般的なキーボードで使われているシザー構造から Apple が独自に開発したバタフライ構造に変わってきています。
Apple 曰く従来構造より"安定性が4倍向上"したとのことですが、それと同時に 文字が勝手に反復入力される、キーボードから異音がする、 キーボードが反応しない、または一定ではない、という問題が発覚し、訴訟にまで発展しました。
また、appleinsider によると Macbook Pro 2016 のバタフライ構造のキーボードは前モデルよりも2倍キーボードに関する不具合が発生しているそうです。
当方の Macbook Pro 2016 も例に漏れず、問題に陥りました。
今年に入り、ようやく Apple が"ごく一部のキーボード"に問題があることを認め、無償修理プログラムを開始しました。 https://www.apple.com/jp/support/keyboard-service-program-for-macbook-and-macbook-pro/
修理について
概要
結論から言うと、購入した 2016年12月から2018年12月 の2年間でキーボードに関する修理は14回出しています。
以下キーボード修理の概要です。
No. | 修理日 | 修理期間 | 問題 | 修理内容 |
---|---|---|---|---|
01 | 2017年2月 | 4日 | 複数のキーからピキピキと異音 | Top Case with Battery (2016年モデル)の交換 |
02 | 2017年3月 | 3日 | 左Shiftキー、Zキーから異音 | Top Case with Battery (2016年モデル)の交換 |
03 | 2017年4月 | 3日 | Nキーから異音 | Nキーのキーキャップの交換 |
04 | 2017年10月 | 3日 | 高温時に複数のキーから異音 | Top Case with Battery (2017年モデル)に交換 |
05 | 2018年1月 | 3日 | Mキーが反応しない | 修理先で問題が再現できないため返却 |
06 | 2018年2月 | 3日 | Mキーが反応しない(再修理) | 修理先で再現し、Top Case with Battery (2017年モデル)の交換 |
07 | 2018年7月 | 3日 | Hキー、Bキーが反応しない | Top Case with Battery (2017年モデル)の交換 |
08 | 2018年7月 | 3日 | caps lockキーから異音 | Top Case with Battery (2017年モデル)の交換 |
09 | 2018年12月 | 1週間 | 上下キーが正常に反応しない | Macbook Pro 2018に交換 |
10 | 2019年1月 | 4日 | 複数のキーで2重に反応する | Top Case with Battery (2018年モデル)の交換 |
11 | 2019年3月 | 3日 | Aキーで重複入力されることがある、Lキーで異音 | Top Case with Battery (2018年モデル)の交換 |
12 | 2019年5月 | 4日 | Aキーで重複入力されることがある、または入力されない | Top Case with Battery (2018年モデル)の交換 |
13 | 2021年10月 | 3日 | ディスプレイの色ムラ、キーボードの違和感 | Top Case with Battery (2018年モデル)の交換 |
14 | 2021年10月 | 3日 | キーボードから異音 | Top Case with Battery (2018年モデル)の交換 |
※ その他の修理ではトラックパッドの交換とディスプレイの交換を行っています。
ポイント
修理について
基本的には Apple は修理工場に入荷したらその日のうちに修理を行い返却処理を行うようです。
問題認定から修理を出すまでのオペレーターとの交渉がかなり面倒でなのでかなり時間に余裕を見積もって行なったほうが良いです。再修理だと問題がわかっているにもかかわらず最初にオペレータ→エキスパートの人に交代というやり方でたらい回しにしてくるので修理受付で1時間とかかかります。
また、Apple の修理では基本的に修理先で問題が再現できないと交換してくれません。 そのため、問題が発生したら動画などで証拠を抑えておくと修理交渉の時に使えたりするので良いです。
交換について
現在もそうですが、 Macbook Pro 2016 / 2017年モデルはキーボードの問題が発生するとキーボードとバッテリーが一体になってる「Top Case with Battery」が2017年モデルの物に交換されます。
問題について
問題は主に2つ、キーボードから異音がする問題とキーボードが効かない問題がありました。
私の場合は、Macbook Pro の2016年キーボードでは異音の問題が大半でした。 ちなみにどのような異音がするかは以下の動画がわかりやすいです。手持ちの Macbook Pro 2016 も同じ様になりました。 https://www.youtube.com/watch?v=48C9eAOCaYE
2017年10月で2017年キーボードに切り替わっていますが、その際には Apple から問題の対策が明らかになったので交換すると言われて交換しました。それ以前は全世界から問題が報告されているが対策がわからないので色々試すという形で全交換やキーキャップ交換などをしていたようです。
しかし、修理記録からわかるように異音の問題に加えてキーが効かなくなる問題が複数回起こり、問題は解決しませんでした。
最後に
ずいぶん乱文長文になってしまった感がありますが、 バタフライ構造のキーボードを採用している Macbook の問題について雰囲気でも感じていただければ幸いです。
また、新しく Macbook Pro 2018 等のバタフライ構造のキーボードの製品を購入する際には既知の問題に十分注意し、リスク等を理解してから導入することをおすすめします。 スペックも高く、問題がなければ良いパソコンであると筆者も思っていますので。
最後まで閲覧ありがとうございました。